セブンシスターズ

 

2017年公開のイギリス・アメリカ・フランス・ベルギーで製作された作品です。

 

セブン・シスターズ(字幕版)

 

ざっくしあらすじ

異常気象・戦争・難民・人口増加などでほとんどの国が無くなり、ヨーロッパ連邦が牛耳るようになった世界。異常気象の影響で作物がほとんど育たなくなったので遺伝子組み換えで乗り切っていたのですが、その作物の作用で多生児が生まれるようになります。ただでさえ人口増加なのにさらに増えられちゃたまらん!ということで、「一家に子どもは一人まで」の一人っ子政策を行い、二人目以降は、枯渇した地球の資源が回復する日まで冷凍保存するという理由で、政府が強制的に親元から引き離していました。そんな中セットマン家でひっそりと誕生したのがこの七人姉妹です。各曜日の名前を付けられ、週1回だけ自分の曜日にカレン・セットマンとして外出するという生活を続けていました。しかし、ある日長女のマンデーが外出したまま戻らないという問題が起こり、彼女たちの人生の歯車が動き出します。

 

監督はノルウェー出身のトミー・ウィルコラ。この監督、2007年にメガホンを取ったばかりなのでまだキャリアが浅いのですが、それを感じさせない見事な作品に仕上がっていました。ただ、他のサイトのレビューを観るとそんなに評価高くないのですね。というか、私が単細胞過ぎるので大抵どの作品も良かったなぁ(*´ω`*)と思ってしまうので仕様がないのですが、皆さんとても厳しい眼をお持ちなのですね…。

 

キャストは、「ドラゴンタトゥーの女」「プロメテウス」「チャイルド44」などに出演しているノオミ・ラパススウェーデン出身で、15歳から演技の勉強をしており、スウェーデン語・英語・ノルウェー語・アイスランド語デンマーク語が話せる実力派俳優です。凄いですね(;´Д`)私は日本語もあやしいのに(笑)

カレンの祖父テレンス役に「プラトーン」「スパイダーマン」「ジョンウィック」のウィレム・デフォーがキャスティングされています。

 

この作品で、ノオミは1人7役を見事に演じており、それぞれ性格・容姿が違うので撮影には時間がかかったのではないでしょうか。マンデーは野心家、チューズデーは繊細、ウェンズデーは暴れん坊、サーズデーは反逆的、フライデーはおとなしい理系、サタデーはパーティー好きで一番女性的、サンデーは仲裁役で母親的。このように様々な個性を持つ7人が国を相手にドンパチするので、ノオミのアクションが炸裂します。

 

最近の女優はアクションもこなす方が増えていますよね。アンジェリーナ・ジョリーシャーリーズ・セロンなど多くの女優が殴りあっていますが、ノオミ・ラパスのアクションは泥臭い感じがして好きです。顔つきが骨ばっていて男性的なのでそう感じてしまうのかもしれないのですが、彼女のパンチはめちゃくちゃ重そうなんです。凄く痛そう(笑)「アトミックブロンド」でのシャーリーズのアクションもスピード感があってハラハラするのですが、身のこなしがとてもしなやかで綺麗でダンスに近い感じなんですよね。どちらのアクションが良い悪いではないですが、これだけ違いがあるのは面白いです。

 

世界観はブレードランナーとハンガーゲームの世界を混ぜた感じ…、うーん伝えにくいですが、近未来なツールや装置はあるのだけれど廃墟のようなボロい建物や閉鎖的な空間が先に述べた2作品の世界観にちょっと近いと思いました。劇中で食べてるネズミだったかな?そういった珍味的なものを闇市で買っているシーンはブレードランナーっぽいですよね。

 

この作品で唯一注文をつけるとすれば、カレンの祖父テレンス役のウィレム・デフォーをもっと重要なキャラクターにして出演シーンも多くしてくれたらよかったかなぁー、とはちょっと思いました。そうすればもっと見ごたえのある作品になったような気がしなくもありませんが、話のテンポも良いですし、アクションもしっかりしていて後味も悪くない作品なので、見ごたえは十分にあると思います。

 

アクションがある作品が観たいけど何を借りようか迷っている方にはお勧めです。

是非是非!