1998年、2007年に公開された作品です。
エリザベスが女王に即位し、その後「黄金時代」と評される時代へと向かうまでのストーリーです。
気づいたらあっという間に7月が終わってましたね。信じられない…、時間の流れが早すぎる!そして暑い_(:3 」∠)_
いきなりの気温の上昇具合に身体も追いつかなかったですね~、なんてたって我が家にはエアコンが無く扇風機のみしかないという状態。扇風機はあれども室温は下がらず30℃。その中で家事や料理をしなければいけないという灼熱地獄に突入!!就寝時も室温は下がらず、30℃の中での就寝。「そろそろ死ぬかな('ω')?」とうっすら考えながら過ごしていました。水道・電気が当たり前のようにエアコンも日本の全ての住居に必須で取り付けてほしいですね…。
そんな感じでエリザベスシリーズについて書いていきたいと思います。
主演は「ロード・オブ・ザ・リング」「バベル」「ブルー・ジャスミン」などのケイト・ブランシェット。
エリザベスを支える重臣フランシス・ウォルシンガムには「レ・ミゼラブル」「シャイン」などのジェフリー・ラッシュがキャスティングされています。
あまり歴史ものと恋愛ものを観ない私ですが、この作品はとても好きです。と言いますか、ケイト・ブランシェットが好きなんです。いいですよね~、賢そうな(というか賢い)顔立ちが好みです。派手で気の強そうな顔立ちの女優も嫌いではないですが、品のある感じがして好きです。
そんなケイトが演じるエリザベス1世は、元々王位継承権は低い立ち位置から見事女王に君臨した強者で、幼いころから泥水を啜るような経験を味わって来たが故にとても用心深く、人間観察に優れていました。母、アン・ブーリンは父ヘンリー8世によって斬首刑、そのため庶子として王位を剥奪。その後王位継承権は復活したものの姉のメアリ1世からはロンドン塔へ幽閉されるなどけちょんけちょんにされながら生きてきました。しかし、けちょんけちょんとは言うもののちゃんと侍女は付いていましたし、教育もしっかり受け教養のある女性へと成長。努力を怠らず万が一に備えた生活をしていたので、たった9日間で処刑されたジェーン・グレイとは大違いでした。
そんな虎視眈々としたエリザベスにケイトの演技はかっちりとハマっていました。ただの幽閉されていた女性から国を代表する女王になるまでの微妙な変化や心中を見事に表現していました。特に、カトリック側の身内をドンドン処分していく様は恐ろしくもあるのですが、エリザベスがどんどん人間ではない何かになっていくようで哀れにも見えました。この時、即位前のエリザベスからは想像もできないような表情をしているのですが、その変化のつけ方か非常に素晴らしかったです。
即位後も根強いカトリック信者による圧力(協会に駆け込んでエリザベスに銃を突きつける若者に今や大スターのエディ・レッドメインが一生懸命演じてます)やスペインとのいざこざ、結婚問題など悩みの種が尽きない中でちょっとこれは可哀そうだなと思ったのが、お気に入りの侍女と片思いのウォルター・ローリーの結婚。
侍女を殴るわ罵るわの激怒っぷりで一国の女王にあるまじき行為ではあるのですが、ちょっと同情せずにはいられません。ウォルターよ、結局若い小娘が好きなんかと、年増の力あるバリバリ働く女は好かんか?そうかそうか…、ふざけるなー!(゚д゚#)ノ
ってなりますよね~、それでなくてもロバート・ダドリーとのつらい出来事があったのにまたこれかい!とはなります。
またこの時、メアリー・スチュアートの処刑や信用している重臣のフランシスの弟が自分の命をつけ狙うなどの災難もあり精神的にはズタボロ状態。そんな中ですがるものって言ったら仕事しかないよねってな具合で、アルマダの海戦へと望んでいくのです。
派手で艶やかな衣装や特殊な真っ白い化粧など、煌びやかではあるのですが、最初から最後まで一貫して心に残るのは寂しさや孤独といった感情でした。国のためにはこれしかなかったのかもしれないのですが、エリザベス1世はさぞかし寂しかったでしょう。実際晩年は鬱を患い、4日間座り込み息絶えるという衝撃的な最期を迎えているのです。まるで即身仏のよう!
幸いこの作品ではエリザベスの死去までは描かれておらず、暗い気持ちのなることはないので安心してください。
歴史ものですが、話の進み具合もテンポが良かったですし、音楽も素晴らしく衣装も目を見張るものがあり飽きることがない作品です。私のように歴史ものとかが苦手な人でも難なく入り込めると思うので是非是非ご鑑賞あれ。