ブリグズビー・ベア

 

2018年に公開された作品です。

 

ブリグズビー・ベア (字幕版)

 

ざっくしあらすじ

沙漠化した地球で父と母と小さなシェルターで暮らすジェームズ。彼の楽しみは毎週ポストに届く「ブリグズビー・ベア」のビデオ。日常に潜むあらゆる不思議なことは全てブリグズビーが教えてくれるので、ジェームズは何の疑いも持たず25歳になろうとしていたそんなある夜。警察がシェルターに押し寄せジェームズを保護し、両親は逮捕されてしまいます。実際は、25年前に誘拐され外の世界とは隔離し育てられていた被害者だったのです。初めての「外の世界」に困惑しっぱなしのジェームズ、そんな彼の唯一の望みは「ブリグズビー・ベアの最新作を観ること」それだけだった。

 

監督のデイブ・マッカリーと脚本のケヴィン・コステロと主演のカイル・ムーニーは中学校時代からの幼馴染だそうで、監督のデイヴ・マッカリ―はコメディユニットとしてyoutubeのチャンネルも持っているそうです。

偽父を演じたのは、あのマーク・ハミル!「ブリグズビー・ベア」のビデオの内容が若干SFチックなので、このキャスティングにはニヤリとしました。

 

誘拐・監禁モノと言えばブリー・ラーソンがオスカーを受賞した「Room」が記憶に新しいですが、本作はポップな誘拐・監禁モノとなっており、恐怖感はゼロです。主人公のジェームズの部屋なんかブリグズビーグッズで埋め尽くされており、とっても可愛い部屋なので私もここに住みたいと思ったほどでした。ジェームズが着てたブリグズビーのTシャツも可愛かったなぁ、結構本気で欲しいです。

 

25年も隔離されて生きてきた人間が、いきなり外の世界と触れ合わなければいけないなんて考えただけでも難しいですよね。ジェームズも最初は困惑してしまいますが、ここでも「ブリグズビー・ベア」の存在が彼を支えてくれます。

このブリグズビーは偽の両親の「愛の形」なんだと思うのです。方法は悪いのですが、ジェームズを純粋で想像力豊かな賢い子に育て、しっかり愛情を注いでいたことはジェームズというキャラクターがしっかりと表していましたし、逮捕されるときにマーク・ハミル演じる偽父がジェームズに掛けた言葉もジーンと来るものがありました。

 

スターウォーズシリーズでおなじみのマーク・ハミルですが、今作の演技は最高に良かったと私は思っています。何なら、スターウォーズよりいいと思います。短い出演時間ですがきっと記憶に残ります。

 

一つのことに向かって沢山の人の協力を得ながらドンドン突き進んでいくジェームズの姿は観ていて心がほっこりします。「ブリグズビー・ベアの半分は優しさでできている」と言っても過言ではないと思います。観終わった後はニッコリしたいなという気分の時にはもってこいの作品です。

 

是非是非