ジュリー&ジュリア

2009年公開の作品です。

 

ジュリー&ジュリア (字幕版)

 

ざっくしあらすじ

1949年アメリカ人のジュリア・チャイルドは食べることと料理が大好き。彼女は外交官の夫がパリに転勤になったのをきっかけにフランス料理を学び、その後500以上のレシピをまとめた料理本を出版し大ベストセラーになった女性です。レシピ本出版から約50年後、このジュリアのレシピを1年かけて制覇し、それをブログにしようと奮闘しているOLのジュリー・パウエル。彼女は刺激もなく、冴えない日常を少しでも変えるべく始めたブログはジワジワと人気になっていきます。

 

監督は、「ユーガットメール」「めぐり逢えたら」などのノーラ・エフロン

キャストは、粘り強く周りを明るくしてくれるジュリア・チャイルド役に「ディアハンター」「ソフィーの選択」「永遠に美しく」のメリル・ストリープ

冴えない派遣OLのジュリー・パウエル役に「魔法にかけられて」「メッセージ」「アメリカンハッスル」などのエイミー・アダムス

 

私も食べることが大好きで、映画や本を読んでいてもその作品の内容よりほんの少ししか出てきていない食べ物のことしか記憶していないときがあります。

例えば「戦場のピアニスト」は、パンとジャムをむさぼっているシーンや「ひまわり」では卵をたーくさん使ったオムレツ、「サンキュースモーキング」は星条旗が刺さったパイしか記憶に残っていなかったりします。

なので、ジュリアとジュリーが美味しそうに料理を食べているシーンは食いしん坊な私には最高でした。

 

料理や食べるだけではなく、一人の女性が自分の力でぐいぐいとステップアップし社会に出ていく過程やその難しさや葛藤も丁寧に描かれていました。特に、ジュリアが男性しかいない名門の料理学校へ入学し、周りからなんと言われようが持ち前の明るさとユーモアのセンスでどんどんと周囲の人間を虜にしていく姿には尊敬してしまいました。辛いときにユーモアで乗りきれる人ってなかなかいないと思います。

一方のジュリーは焦りや惨めさがダダ漏れなOLで、失敗するとすぐに泣きだすような女性です。ですがジュリアのレシピを作っていくにつれ、少しづつ明るい方向へ進みだしていくのですが、どうも私はこのジュリーに共感することができなかったのですよねぇ。

 

最初はブログでちょいと有名になりたい!という目的で始め、試行錯誤しながらレシピをクリアしていく姿は応援したくなるのですが、徐々にジュリアにも認めてほしい的なことをほのめかしていくのが卑しいなぁとしか思えませんでした。そりゃ、ジュリアに「不愉快だ」と言われても仕方がないですよね。

 

ジュリアはいろいろな困難を乗り越えてレシピを世に出したのに、その努力の結晶をドブに沈めるようなやり方で面白おかしくブログにされたらたまったもんじゃないです。(映画の中ではきれいな感じでブログを書いていましたが、実際はあまり品がいいとは言えない言葉を並べていたようです。)

 

ただ、メリル・ストリープはいつものように上手かったですし、エイミー・アダムスのショートヘアもとってもキュートで、「魔法にかけられて」の時よりも可愛かったです。海鮮モノが苦手な私ですが、この作品に出て来るロブスター?オマールエビ?(失念!)料理は食べてみたくなりましたし、カラフルなオーブントーストも捨てがたいです!

 

料理は苦手だけど、食べることは大好き!という人もこの作品を観たら簡単なものでもいいから何か作ってみようかな?という気分にさせてくれます。「失敗したって大丈夫!なんとかなるわ!」とジュリアが背中を押してくれます。

 

ボナペティ!